お知らせ

2025/1/14「農あるまちづくり講座 in 日野市」第4回「用水路と田んぼの保全、新規就農」がありました。

講座の主旨

2015年に都市農業振興基本法が施行され、都市農地の位置づけが「宅地化すべきもの」から都市に「あるべきもの」へと転換しました。これを受けて都市政策においても2017年の都市緑地法の改正により、農地も緑地として都市政策に組み込まれ、都市農地の保全が進められるとともに、都市での「農ある暮らし」のニーズがますます高まっています。
そこで日野市でも、農業振興と緑地を含めた都市農地保全の取り組みや、農業経営の実情、市民の農への参画、地産地消の推進、持続可能で循環型の社会づくり、歴史などを学ぶ連続10回の講座を2024年11月から開催しています。
(主催:農あるまちづくり講座 in 日野市実行委員会、共催:都市農業研究会、一般社団法人TUKURU、労働者協同組合ワーカーズコープ・センター事業団 東京三多摩山梨事業本部、協力:日本社会連帯機構、農的社会デザイン研究所、日野市、後援:JA東京みなみ)

第4回講座

1月14日に開催した第4回講座は「用水路と田んぼの保全、新規就農」と題して、長年にわたり用水路と田んぼの保全に取り組んでいる笹木延吉さん(元日野市環境共生部長・雑木林ボランティア事務局)と、田んぼとそれにまつわる文化を次世代につなごうと新規就農してお米づくりや体験ワークショップを行っている馬場寛明さん(TANBONOWA代表)のおふたりにお話いただきました。

講座の概要や様子は、JA東京みなみが毎回ホームページにアップ下さっています。こちらからご覧下さい。

私がいちばん印象に残ったこと

今回の講座も興味深く、勉強になることが満載だったのですが、その中でも特に印象に残ったのは最後のディスカッションでの参加者からの質問でした。「もし日野から田んぼがなくなったとしたら、私たちは何を失うのでしょうか? 日野でお米が取れなくなれば、他の場所でできたお米を買えば良いし・・・と感じるような人にも届く言葉は何だと思いますか?」という主旨の質問。
馬場さんは「もし日野から田んぼがなくなると、私たちと私たちの主食であるお米との距離が遠くなってしまう。私は米をつくるのがどんなに大変でも、気持ち良いんです。日本の文化にはそうした心象が深く刻まれているだろうから、日野から田んぼがなくなることは、日本の文化とのつながりが稀薄になってしまうことなのだと思う」と。笹木さんからは「かつて日野市は「江戸の米倉」と呼ばれるほど田んぼのある、歴史のあるまちだった。田んぼや用水路を残すことは、日野の歴史を次の世代に伝えていくことだ」という内容のお話がありました。日野でお米づくりに関わる参加者よりも「田んぼがなくなると、日野市から絶滅する植物・動物がかなりの数でてくる」とも。
私たち一人ひとりが、この質問について自分なりの答えを見つけることが、日野市に田んぼや用水路を残していく第一歩になるのだなと感じました。皆さんならどのように答えますか?

(小牧)

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