お知らせ

8/1(土) 能登山 修さん講演会「有機無農薬で美味しい野菜をつくる」を開催しました。

8月1日(土)に有機無農薬栽培研究家の能登山(のとやま)修さんをお招きして講演会「有機無農薬で美味しい野菜をつくる」を開催しました。

コミュニティ農園で育ったお花、それに赤シソジュースと3つのハーブ水で参加者をお出迎え。
南平交流農園をはじめ市内のコミュニティ農園メンバーや市民の方々など40名ほどが参加されました。
なごやかな雰囲気のなか、能登山さんの分かりやすく、そして奥深いお話に皆さん引き込まれて聞き入りました。

 

「プラネタリーバウンダリー(生物が生きる惑星の限界)という指標において、もっとも問題になっているのが、過剰な化学肥料なんです」

「有機栽培をおすすめするワケ」は、地球の環境危機のことからお話がはじまりました。
過剰なチッソ肥料は地球温暖化を促進し、土から地下水、そして海へと流れ出たチッソは海の生態系を壊してしまう…。
化学肥料や農薬が広く使われるようになったのは、1950年代以降のこと。
有機栽培とはそれ以前の農法に戻るだけ、
土中微生物が作物残渣や刈り取った雑草などの有機物を分解し、作物がそれを根から吸収するという循環する環境をつくることなのです。

現代の科学は、作物(植物)と土中微生物との共生のメカニズムを次々と明らかにして、有機栽培の有効性を裏づけているのです。
たとえば、空気中の窒素を植物が利用できるかたちにする根粒菌を、豆類は根からそのエサとなる炭水化物を分泌して呼び寄せて、自分の根に住まわせる。
チッソ肥料を与えてしまうと、楽にチッソを得る根は強く育たず、また土中生態系のバランスも崩れてしまう…。

「温故知新」。故きを温ねて新しきを深堀して知ることが、いま求められているのです。

「栽培にとってもっとも大切なのは、”土づくり”なのです」

能登山さんは、鶏ふん、牛ふん、腐葉土堆肥などの有機肥料の成分含有比率などの数値も示しながら、施肥のタイミングや追肥をする場所などを具体的にお話しくださいました。その中でも、ウネを透明ビニールシートで密封して覆って、太陽熱で温度をあげて土中微生物の活動を活性化させる方法や、刈り取った雑草をウネの間に置いて自然に土に還るようにすることなど、誰にでもすぐにできそうな土づくりは印象的でした。
その他にも、タネの撒き方や苗の植え方のポイントなども具体的に細かく教えてくださいました。

そして最後に、「1株1分間観察」が大切です、と。

焦らず、ゆっくり、野菜にまかせて栽培する。そして、見守ることで、その野菜は元気か、栽培に適温か、害虫被害はないかなど、その時々の塩梅に気づくようになるのです。


「見守ると、気づく」とは、作物の身になって天候の影響や土壌微生物のはたらきなどを感じとることなのでしょう。
それは、自然を外側から分析的に捉えてコントロールしようとするのではなく、自然の内側に立って感覚的に捉えるスタンスです。
植物と土中微生物との共生関係は、人間と腸内微生物との共生関係と瓜二つ。進歩した科学はあらためて「私たち人間も自然の循環のなかにある」ことを教えてくれています。

地球環境の危機が叫ばれる今、私たちは小さな畑で作物を栽培することを通して「温故知新な生き方」に気づかされているのかもしれません。

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